クロアチアは、ドゥブロヴニクやスプリットといったアドリア海沿岸のリゾートを中心に注目を集める旅行先です。
美しい街並みや自然をこの目で見ようと、クロアチア旅行を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、イギリスやフランス、イタリアなどに比べると、クロアチア旅行したことのある日本人は少なく、生の情報もなかなかないのが現状です。
そこで、今回は旅行先を検討する際に最も気になることの1つである、お金にスポットを当てて情報をまとめてみました。
クロアチアの通貨や物価、クレジットカード通用度などを、実際に訪れた際の記録をもとに紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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クロアチアの通貨は?
クロアチアの通貨は、多くの周辺諸国同様にユーロ(€)です。
クロアチアは、2013年7月にEUに加盟しましたが、その後もクーナという通貨の使用を続けていました。
しかし、2023年1月1日にユーロに移行し、その後はクロアチア国内でもユーロが使われています。
日本国内の両替所や銀行でも取り扱いが多いユーロになったことで、旅行者にとっては両替がしやすくなりました。
また、イタリアやスロヴェニアなど、周辺諸国と周遊する場合にも、その都度両替する手間がなく便利です。
クロアチアの宿泊費
クロアチアの宿泊費の目安は、1人1泊€20(約3,200円)~€110(約17,600円)が目安です。
もちろん、料金は旅行する時期や滞在する都市、宿泊施設のロケーションによって変動することを忘れてはなりません。
ここでは、参考までに、ザグレブ中心部の閑散期の1名分の宿泊費を、ホステル・民泊・ビジネスホテル・シティホテルに分けてご紹介します。
ホステルのドミトリールーム €20(約3,200円)~
一番安くすむのが、ホステルのドミトリールームで、相場は€20(約3,200円)です。
ドミトリールームとは、他の宿泊者との相部屋に滞在し、ベッドだけを占有します。
もちろん、バス・トイレも共同です。
大抵の場合、ホステル内には自由に使えるキッチンがあるので、スーパーで買い物して自炊すると、食費も節約できます。
ホテルの個室に滞在するほどの快適さは望めない一方で、他の旅行者らと交流しやすいのがおすすめのポイントです。
参考:【Hostel Bureau】ザグレブ中心部 1泊€19(約3,040円)~

民泊 €45(約7,200円)~
エアビーのような民泊の場合、目安は€45(約7,200円)~です。
エアビーの他、ブッキングやトリバゴなどのホテル予約サイトでも見つかるので、宿泊先の候補に加えてみてはいかがでしょうか。
ただし、民泊の場合、安いところだと中心部や観光スポットから離れた住宅地にあることも多い点に注意してください。
参考:【Apartments Zagreb Tales】ザグレブ中心部 1泊€50(約8,000円)~

ビジネスホテル €70(約11,200円)~
日本でいうビジネスホテルタイプの簡素なホテルは、€70(約11,200円)~が目安です。
旅行中はアクティブに過ごすため、ホテルは夜寝るだけという方におすすめ。
民泊よりは高いですが、フロントにはスタッフがおり、また民泊のような一般のアパートではなく、宿泊専用施設にいるという安心感があります。
参考:【B&B Cvjetni】ザグレブ中心 €77(約12,320円)~

シティホテル €110(約17,600円)~
日本でいうシティホテル並みのホテルなら、€110(約17,600円)~が目安です。
旅費はできるだけ安く抑えたいけれど、せっかくの旅行なので少し贅沢な雰囲気も味わいたいという方におすすめです。
参考:【ホテル ドゥーブロヴニク】€116(約18,560円)~

クロアチアの交通費

ここからは、「ザグレブ空港から市内」「ザグレブ市内交通」「ザグレブから他都市への移動」の項目に分けて、旅行中にかかる交通費の目安をご紹介します。
空港から市内
ザグレブ空港から市内へ向かう主な交通手段は、路線バス・空港シャトル・タクシーがあります。
路線バス290
路線バスで市内まで向かう場合は、ZET社の290系統に乗車します。
運賃はチケットを事前購入するなら片道€0.93(約149円)、車内購入なら€1.33(約213円)で、所要時間は約45~50分です。
290系統は、ザグレブ市内の Kvaternik Square と ザグレブ郊外の街 Velika Gorica 間を運行しており、空港発着ではありません。
つまり、市内に向かう場合は Kvaternik Square 行きに乗車しなければならず、Velika Gorica 行きに乗ると反対方向へ向かってしまうということなので、十分注意してください。
ちなみに、Kvaternik Square からザグレブの中心であるイェラチッチ広場までは徒歩約25分、トラムで約15~20分かかります。
路線バスでの移動は運賃が安いの点は魅力ですが、旅行者向けではないので、荷物置き場がありません。
大きなスーツケースを持っている場合は、他の移動手段を利用することをおすすめします。
時刻表はこちら
空港シャトルバス
Pleso Prijevoz社が運行しているシャトルバスなら、片道€8(約1,280円)、所要時間約35~40分で市内のバスターミナルまで移動できます。
チケットはPleso Prijevoz社の公式サイトで購入可能です。
バスターミナから市の中心であるイェラチッチ広場は、さらに徒歩で約25分、トラムで約15分~20分かかります。
スーツケースを持ってトラムに乗りたくないという方は、バスターミナルの近くに宿をとるのがおすすめです。
タクシー
タクシーの場合、運賃€33.5(約5,360円)、所要時間約25分で市内中心まで移動できます。
2025年1月現在、 Taxi Association of Velika Gorica (Taxi Gorica)のタクシーが、空港運営会社と契約している正規のタクシーです。
タクシーに乗車する場合は、旅客ターミナル1階(ヨーロッパの0階) Arrivals Meet & Greet area 付近にある乗り場に向かいましょう。
支払いは、キャッシュの他、各種クレジットカードや Google Pay、 Apple Pay などが利用できます。
路線バスやシャトルバスで移動する場合、市内到着後に、さらにトラムに乗り換えてホテルまで向かわなければならない可能性が高いです。
大きな荷物を持っていたり、深夜・早朝着など、安全面に不安がある場合は、タクシーの利用を検討しましょう。
貸し切り送迎(英語・日本語)
空港から市内までは、貸し切り送迎サービスを提供している会社があり、料金は1人€61(約9,760円)~が目安です。
貸し切り送迎は、現地でタクシーを拾う場合と異なり、出発前に予約・支払いまでできる安心感があります。
空港からホテルまで、とにかくスムーズにストレスなく移動したい方におすすめです。
また、空港からホテルだけでなく、ホテルから空港までの送迎も前もって手配できます。
クロアチアでは流しのタクシーを見かけなかったので、出発日にタクシーが見つからずに慌てたくないという方は、併せて予約しておくと良いでしょう。
現地語や英語ドライバーが基本ですが、中には日本語アシスタント付きの会社もあります。
その場合、1人利用なら€100(約16,000円)と料金は高めです。
ただし、複数名で利用する場合はグループ割引があり、最大45%の割引が受けられてお得です。
はじめてのクロアチア旅行で不安な方、外国語が全く話せない方、お金より安心して旅行できる方が大事という方は、日本語アシスト付き送迎を検討してみてはいかがでしょうか。
市内交通
クロアチアの交通費は、ザグレブを参考にすると1日€3.98(約637円)程度が目安です。
ヨーロッパの西側諸国に比べるとかなりお得感があります。
ザグレブの場合、チケットはバス・トラム共通で、車内でも購入できますが前もってキオスクなどで購入した方が料金が安くておすすめです。
ただし、ザグレブの観光スポットは中心部に集中しているので、子供連れや体力がない人以外は公共の交通機関を使う機会はないかもしれません。
【ザグレブ】
バス・トラム | ケーブルカー(新市街と丘の上の旧市街を結ぶ) |
・昼間シングルチケット(30分有効) €0.53(約85円)/車内購入€0.8(約128円) ・昼間シングルチケット(60分有効) €0.93(約149円)/車内購入€1.33(約213円) ・昼間シングルチケット(90分有効) €1.33(約213円)/車内購入€1.99(約319円) ・夜間チケット €1.99(約319円)/車内購入€3.98(約637円) ・1日乗車券€3.98(約637円) | 片道€0.66(約106円) |
ザグレブ↔他都市への移動
ここからは、ザグレブから他の主要都市への移動にかかる費用をご紹介します。
ザグレブ↔プリトヴィッツェ湖群国立公園
ザグレブ↔プリトヴィツェ湖群国立公園間はバスで移動でき、費用は約€6(約960円)~€15(約2,400円)が目安です。
プリトヴィッツェ漕湖群国立公園は、ユネスコの世界遺産にも登録された名所です。
ザグレブからは約130Kmほどの距離で、所要時間が約1時間45~2時間半ほどなので、日帰り旅行もできます。
運行会社は、ヨーロッパで有名な格安バス会社FlixBusやArriva – Autotrans、Prijevoz Kneževićといった会社があり、早朝から夜まで便があり便利です。
GetByBusというWebサイトなら、さまざまな会社の出発時刻をまとめて検索できるほか、チケットの購入もできます。
ザグレブ↔リエカ
ザグレブからリエカまでは、バスで€8(約1,280円)~€16(約2,560円)ほどです。
距離にして約166km、所要時間は約2時間~3時間で、運行するバス会社や出発時刻も豊富にあります。
GetByBusのサイトで、詳細なスケジュールをチェックしたり、チケットの購入も可能です。
ザグレブ↔スプリット
ザグレブからスプリットまでの移動は、約€15(約2,400円)~€60(約9,600円)かかります。
距離は約400kmほどあるので、バスや鉄道だと約5時間~8時間程度かかる大移動です。
旅行期間が短かい、移動に時間をとられたくない、という方には飛行機という選択肢もあります。
飛行機の場合片道€60かかりますが、約50分でスプリットに到着できるので、早くて楽です。
運賃 | 所要時間 | メモ・注意点 | |
バス | €20(約3,200円)~€27(約4,320円)程度 | 4時間50分~7時間 | ・FlixBus、Arriva – Autotrans、Nomagoなどが運行 ・頻繁に便がある |
列車 | €15.06(約2,410円)~ | 7時間56分 | ・クロアチア鉄道(Hrvatske željeznice) ・便が少ない |
飛行機 | €60(約9,600円)~€100(約16,000円) | 45分~50分 | ・クロアチア航空が1日2便程度運航 ・ザグレブ市内↔空港間のシャトルバス、約30分、€8(約1,280円) ・スプリット市内↔空港間シャトルバス、約30分、€10(約1,600円) |
ザグレブ↔ドゥブロブニク
ザグレブ↔ドゥブロブニクは、約600kmにも及ぶ大移動なので、飛行機の利用が現実的でしょう。
運賃は€58(約円)~€100(約16,000円)ほどかかりますが、約1時間で移動可能です。
クロアチア航空が、1日に3便程度運航しており、同じ日でも搭乗する時間帯によって料金が異なります。
通常、昼間の便利な時間帯のフライトは料金が高く、夜遅い時間帯は安くなる傾向です。
クロアチア現地ツアーの費用
クロアチア国内で、プリトヴィツェ湖群国立公園などの有名観光地へ行く場合や個人では手配が難しいアクティビティを行う場合、現地ツアーを利用するのもおすすめです。
ツアーを利用した方が時間がかからない、ガイドの説明でさまざまな知識を得られる、見るべきポイントを見落とさないなどのメリットがあります。
現地ツアーは、日本発のベルトラやドイツ発の Get Your Guide などで検索・購入ができるので、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
都市移動型ツアーのすすめ
現地発着ツアーの中には、都市の移動+観光がセットになったタイプのツアーがあります。
そのようなツアーを利用すると、2つの目的を同時に果たて便利です。
ツアー例)
・ザグレブ→スプリット都市間移動 世界遺産プリトヴィッツェ湖群国立公園観光 1日ツアー<英語/4~10月/入場料込み/ザグレブ発>
・スプリット発:プリトヴィツェ湖群に立ち寄りザグレブへ移動
<おすすめポイント>
・ザグレブ↔スプリットを移動しながら、途中でプリトヴィツェ湖群国立公園に立ち寄ることで時間の節約ができる
・公園内を観光している間、スーツケースをバスに置いておけるので、安心かつ快適
クロアチアの食費
クロアチアの食費は、庶民的なカフェやレストランで済ませる場合は、ランチ約€13(約2,080円)、ディナー約€20(約3,200円)が目安です。
ここからは、感覚がつかみやすいように、実際に旅行中に食べた場所と料金を写真付きでご紹介します。
ちなみに、当方がクロアチア旅行したのは年末年始だったので、ほとんどの飲食店が営業していませんでした。
そのため、営業している店を見つけたらそこで食事をとるしかなく、残念ながらクロアチア料理がほとんど登場しません。
食事
食事代はイタリアやオーストリアなど、西ヨーロッパの周辺諸国と大差ありません。
【ザグレブ中心部 カフェ・バー】

ハンバーガー×2とソフトドリンク、ビールで€26(約4,160円)だったので、1人€13(約2,080円)程度
【ザグレブ中心部 スリランカ料理店】



・前菜盛り合わせ €9(約1,440円)
・ポーク黒カレーとイエローライス €12.5(約2,000円)+€1.8(約290円)
・ チキン焼きめし €12(約1,920円)
・瓶ビール大 €5.5(約880円)
・ソフトドリンク €2(約320円)
【地方都市 スケート場の屋台】

・ホットドック €5(約800円)
・ハンバーガー €8(約1,280円)
・フライドポテト €3(約480円)
・ファンタ 250ml €3(約480円)
・瓶ビール500ml €3(約480円)
【地方都市 観光スポット内のレストラン】

・ホームメイドソーセージとフライドポテト €8(約1,280円)
・パン €1(約160円)
カフェ
カフェのコーヒーやお茶の目安は、€1.5(約240円)~3(約480円)です。
カフェのドリンクは、西ヨーロッパの国々と比較すると、かなり良心的な価格設定をしています。
冬のクロアチアは寒いですが、カフェで温かい物を飲みながらの休憩がこまめにとりやすくて助かりました。

【体験談】3泊4日クロアチア旅行にかかった費用
年末年始に3泊4日でクロアチア旅行した際に、実際にかかった費用を公開します。
今回、移動は基本的にレンタカーで行ったので、交通費はレンタカー代です。
年末年始で店や美術館なども閉まっているところが多かったため、観光施設入場料や雑費はほとんどかかっていません。
【大人1人分】
交通費 | €250 1人分€125 |
ホテル代 | €70×3=€210 1人分€105 |
飲食代 | €70 |
観光施設入場料 | €10 |
雑費(ミネラルウォーターやおやつ) | €10 |
合計 | €320(約51,200円) |
クレジットカードの通用度
クレジットカード、マスターやビザならば大抵の場所で使えました。
飲食店・ホテル・スーパーマーケット・観光地のチケット売り場など、大半のところでカード支払いできます。
逆に、3泊4日間の旅行中でカードが使えなかったのは、小さな町のローカルカフェと屋外スケートリンク脇の軽食を売る屋台くらいです。
ユーロが余って再両替するとなると勿体ないので、現金は最低限にして、クレジットカード払いをメインにする方が賢明でしょう。