パナソニックのホームベーカリーは、おいしいパンが焼けると評判です。
しかし、ちょっとしたことが原因で、上手く焼けないことがあります。
わたしの場合は、パンが全く膨らまないという失敗を2度繰り返しました。
そして、インターネットで調べてみると、同じような経験をした方がたくさんいることを発見。
そこで今回は、自身の経験をもとに、ホームベーカリーでパンが膨らまない時の対処法をご紹介します。
また、わたしの暮すイタリアでのおすすめの材料や小麦粉の見分け方、ホームベーカリーを使用したレビューなどもまとめたので、ぜひご覧ください。
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ホームベーカリーでパンが膨らまない理由は


ホームベーカリーでパンが膨らまない場合は、①材料②計量③室温のいずれかに問題があります。
わたしは、パナソニックのホームベーカリー購入後、最初の2回はパンが膨らみませんでした。
出来上がったのは、まったく膨らんでおらず、まるでチーズか団子のような硬い物体です。
そこで調べてみると、以下のような事柄が原因であると分かりました。
①材料が原因 | ・イーストが古い、保存状態が悪い ・小麦粉が古い ・小麦粉のタンパク質含有量が低すぎる |
②計量が原因 | ・イーストを入れ忘れている ・レシピ通りに計量できていない |
③室温が原因 | ・室温が25℃以上あると、発酵しすぎた結果、ガスが抜けて膨らみが悪くなる ・室温が低いときに冷水を使うこと、発酵不足になる |
わたしの場合、「膨らみが悪い」というレベルではなく、全く発酵していないような状態でした。
イーストや小麦粉を変えながらチャレンジし続け、3度目でようやくふっくらしておいしいパンが焼き上がりました。

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ホームベーカリーでのパン作りにおすすめの小麦粉とイースト【イタリア】

わたしは、Garofaro というメーカーの W350 の小麦粉と、PANEANGELI というメーカーの Lievito Di Birra (ビール酵母)を使っています。
どちらも近所にある大きめのスーパーで売っていました。
パナソニックのイタリア版レシピによると、パンやピザには Farina Bianca Forte を使用すると書いてあります。
しかし、スーパーに行くと、Farina Bianca Forte と書いて売っている小麦粉はありません。
そこで、イタリアの Farina Forte の定義や、日本でパン作りに使われる強力粉の定義などを調べてたどり着いたのが W350 の小麦粉です。
ホームベーカリーを買って最初の2回は失敗しましたが、小麦粉とイーストをこの2つに代えてからは、とても柔らかくて美味しいパンが焼けています。
イタリアの小麦粉の見分け方
海外に住んでいると、料理やお菓子作りの材料を探すのが難しいことがあります。
特に小麦粉は、国によって呼び方や定義がまちまちで、どれを選べば良いのか分からないことが多いです。
わたしが暮らすイタリアも、スーパーへ行くと非常にたくさんのタイプの小麦粉があり、それぞれどう違うのかが良く分かりません。
そこで、パン作りに重要な小麦粉の見分け方をまとめてみました。
薄力粉・強力粉は W値 or たんぱく質含有量 or Manitoba でわかる
イタリアでパン作りにおすすめの小麦粉は次のいずれかです
・W280~350と表記されたもの
・タンパク質含有量が13~14%のもの
・Manitoba 粉
イタリアでは、薄力粉・中力粉・強力粉の分類は、小麦粉の強さを表す「W値」を見れば分かる仕組みになっています。
しかし、実際にスーパーへ行ってみると、全ての小麦粉のパッケージにWの指標が記載されているわけではありません。
W値の代わりに、タンパク質含有量が記載されていれば、そちらの値で見分けることもできます。
この他、Manitoba という品種の小麦粉もよく見かけますが、こちらもパン・ピザ作りに適した小麦粉です。
【イタリアの小麦粉のタイプとW値・タンパク質含有量】
W | タンパク質含有量 | |
Le farine deboli | W170以下 | 8-9% |
Le farine medie | W180~260 | 10-12% |
Le farine forti | W280~350 | 13-14% |
【日本の小麦粉のタイプとタンパク質含有量】
タンパク質含有量 | |
強力粉 | 11.5~12.5% |
中力粉 | 8~9% |
薄力粉 | 6.5~8% |
【参考】小麦粉の袋にある Tipo 00, 0, 1, 2, Integrale は精製度の指標

イタリアの小麦粉の袋にある、Tipo 00, 0, 1, 2, Integrale などの表記は、小麦粉の精製度と灰分含有量を表す指標です。
数字が小さいほど精製度が高く、灰分含有量が低い小麦粉であることを表しています。
精製度・灰分含有量 | |
Tipo 00 | ・精製度が非常に高く、きめが細かい ・灰分含有量が低く、約0.45% |
Tipo 0 | ・Tipo 00より少し粗め ・灰分含有量はやや高くなり、約0.55% |
Tipo 1 | ・Tipo 0 よりさらに粗め ・灰分含有量は約0.62%から0.8% |
Tipo 2 | ・Tipo 1 よりさらに粗め ・灰分含有量は約1%~1.5% |
Farina Integrale | 全粒粉 |
イースト選びで気を付けること
ホームベーカリー用のイースト選びで気を付けるポイントを紹介します。
イースト (Lievito) は、パンやピザ用と書かれたドライイーストを選びましょう。
また、イーストを投入すべきとされるタイミングも重要な可能性があるので、商品に書かれている注意書きに目を通して購入することをおすすめします。
イーストは小麦粉ほど選択肢が多くないので、選ぶ段階で失敗することは少ないはずです。
しかし、わたしの場合、はじめの2回でスーパーのオリジナルブランドのものを使ったところ、パンが全く膨らみませんでした。
原因と考えられるのは、このイーストが、他の材料をこね終わってから投入するタイプだった、ということです。
注意書きをよく読んでみると「イーストは一番最後に混ぜてください」と記載があります。
一方、我が家のパナソニックホームベーカリーはコンパクトモデルで、イーストを含めた全ての材料をはじめから一気に投入して作ります。
つまり、他の材料をこねた後に投入するタイプのイーストが、はじめから機械に投入されていたことが理由でパンが膨らまなかった可能性があるのです。
後日、オリジナルブランドのものから PANEANGELIの Lievito Di Birra に代えたところ、パンがしっかり膨らみ、おいしいパンが焼けるようになりました。
【参考】イーストは保存の仕方も重要
開封したドライイーストは、口を密閉して冷蔵庫に保存し、なるべく早く使いきるようにしましょう。
また、開閉時の温度変化が大きく、結露する可能性がある冷凍庫より冷蔵庫保存の方が良いとされています。
ホームベーカリーで失敗したパンの活用法
ホームベーカリーで失敗したパンは、パン粉にするとムダになりません。
失敗パンといっても、さまざまなケースがあるでしょうが、わたしのように発酵がうまくいかず生焼けになったパンは、細かく砕けばパン粉にできます。
やり方も簡単で、適当な大きさに切ってフードプロセッサーなどで細かくするだけです。
もとは生焼け状態ですが、パン粉にして油で揚げればしっかり火が通り、おいしく食べられます。
【失敗パンをパン粉にする手順】
①失敗パンをキャラメル大に切って、フードプロセッサーに投入

②粉砕する

ふんわりして香りの良いパン粉ができます
【口コミ・レビュー】ヨーロッパでパナソニックのホームベーカリーを購入&使用した感想
ヨーロッパのパナソニックで SD-PN100 というモデルを購入&使用して感じたことをご紹介します。
購入を検討している方の参考になれば幸いです。
購入から到着まで
パナソニックのホームベーカリーは、各国の家電量販店やヨーロッパのパナソニック公式サイトなどで購入可能です。
わたしの場合は、イタリアの家電量販店に欲しいモデルがなかったので、ヨーロッパのパナソニックのサイトに注文しました。
注文後すぐに、パナソニックから注文を受けた旨のメールが届きます。
その翌日に出荷完了のメールが届き、その後は運送会社のトラッキングシステムで荷物の追跡ができました。
ドイツから発送され、注文から6日後にイタリアの自宅に到着。
届いた商品は、箱もきれいな状態で、問題ありませんでした。
各国の家電量販店で買った方が到着は早いかもしれませんが、さまざまなモデルを取り揃えているのは、パナソニックストアのメリットです。
【イタリア】パナソニック
SD-PN100 の気に入っている点
SD-PN100の気に入っている点をご紹介します。
おいしいパンが簡単に焼ける
おいしいパンが簡単に焼けるのは、一番満足している点です。
特に食パンは、しっとりモチモチの日本人好みの食パンが焼けます。
イタリアのトーストはサンドイッチ用のような薄切りが主流ですが、自分で焼けば日本風に厚切りに出来るのも良いです。
また、スーパーで買うトーストのように保存料の味がしないので、焼かずに食べてもおいしいく、大満足。
イタリア人の夫もおいしいといって、喜んで食べてくれます。
使い方も簡単で、計量した材料を機械に投入し、ボタンを押すだけ。
非常にズボラなわたしでも毎日焼けるくらい楽なので、忙しい方にもおすすめです。
2人暮らしにちょうどいい大きさのパンができる
SD-PN100 は、255 x 307 x 290 mm のコンパクトなサイズ。
他のモデルより小さい分、焼けるパンも小ぶりで、夫婦2人だけの我が家にはちょうど良いです。
ホームベーカリーを購入する方には、焼きたてのパンが食べたくて購入する方が多いと思います。
それなのに、パンのサイズが大きすぎて冷凍することになったら、意味がないですよね。
その点、SD-PN100 で焼けるパンは、トーストなら2人で1,2食分くらいの大きさなので、冷凍する必要がありません。
そのため、常にフレッシュでやわらかいパンが食べられるので、このサイズにして正解でした。
スタイリッシュなデザインとサイズ
SD-PN100 は、見た目もスタイリッシュです。
黒いボディーで文字も目立たないため、家電っぽさが薄く、キッチンが所帯臭くなりません。
また、サイズがコンパクトなので、小さめのキッチンでも置きやすいです。
SD-PN100 の改善できたら良い点
SD-PN100を使用していて、改善したらもっと良くなると思った点をご紹介します。
音が大きく、早朝の使用には不向き
パンをこねる工程では、結構大きな音がします。
炊飯器のように、夜にタイマーをセットして、朝に焼きたてパンを食べたいという方は、この点に注意した方が良いです。
たとえば、我が家は歴史あるアパートの1室なので、防音性が高くありません。
そのため、近所迷惑にならないよう、タイマーを含めて早朝や夜遅くには使わないようにしています。
ただし、前日夜に焼いても、翌日の朝まで十分ふわふわでおいしいので、特に大きな問題ではありません。
日本に比べサイトで紹介されているレシピが少ない
ヨーロッパのパナソニックのサイトに掲載されているレシピは数が少ないです。
日本のサイトには、たくさんのレシピがあるので、この点は少し残念に思えます。